専門の海外旅行保険と比べると、クレジットカードに付帯されている海外旅行
保険がカバーしている地域は狭いものとなります。
各カード会社によって違うので、どこからどこまでとはっきり断言することは
できませんが、日本人にとって比較的マイナーな地域(アフリカ、中近東、
南アメリカ等)については、事前に確認してほうがいいです。
また、仮に補償範囲だったとしても、対応がいいかどうかは別問題です。
マイナーな地域の場合、何かのときに連絡をしても対応が遅い、悪いという
ことは十分にあり得ます。
今現在、北アメリカやヨーロッパ、オーストラリア、東南アジアといった
多くの日本人が訪れる地域でのサポートは信頼できるものと考えていいと
思いますが、その他の地域の場合、この点も確認しておいたほうがいいです。
もちろん、これは海外旅行保険に入る時も一緒です。マイナーな地域に
行く場合には、事前に代理店に補償内容について確認しておきましょう。
恐らく、最も大きな誤解であり、かつトラブルになる危険性が高いのが、これです。
海外旅行保険で最も重要な項目が、治療・救援費用です。病気や怪我をしたときの
医療費と、家族がサポートに現地に赴くときの渡航費を補償するものです。
海外旅行保険を使うケースとして、まず第一に考えられることですが、クレジット
カード付帯の海外旅行保険の場合、通常200〜300万円が補償額の上限となっています。
一方、海外旅行保険に申込む場合、最もオーソドックスなプランとして提示される
治療・救援費用の補償額は1000万円です。
この差は何を意味しているのでしょうか?
海外の病院で治療を受ける場合、治療費は日本人の一般感覚を遥かに上回ります。
盲腸で手術・3日間入院して300万円なんてケースが珍しくありません。
これは海外の医療費が高いのではなく、健康保険が効かないという単純な理由です。
(日本でも健康保険に加入していなければ、これぐらいかかります。)
入院や手術といったケースでは間違いなく数百万円単位の治療費がかかります。
ですから、海外旅行保険では1000万円が補償額のスタンダードというわけです。
クレジットカード付帯海外旅行保険の補償額では足りないということです。
その足りない分は、もちろん自費となります。
この点は本当に要注意です。
付帯される海外旅行保険の充実度をアピールしているクレジットカード会社の
文言をよく見ると『傷害死亡3000万円』というような感じになっています。
傷害死亡というのは旅行中に死亡したときに遺族に支払われるものです。
傷害死亡3000万円というのは数字としては、一般の海外旅行保険と比較しても、
少なくない額なのですが、そもそも、それほど必要なものではありません。
死亡する確率なんて、ほぼゼロですし、万が一死亡した場合でも、それでお金が
必要となるケースは殆どないと思います。
一番お金を必要とするケースであり、起きる可能性が高いのが怪我や病気。
その補償が実際にそのケースになったときに足りるかどうか心持たないわけ
ですから・・・
逆にいえば、最も保険が使われる可能性が高い治療・救援費用の補償額が
低いからこそ、クレジットカード会社も特典として付帯出来るわけです。
クレジットカードに付帯されている海外旅行保険というのはユーザーから
してみれば無料ですが、それはカード会社が保険代を肩代わりしているからです。
カード会社も身銭を切っているわけですから、補償出来る範囲には限りがあると
いう理屈です。
ちなみに、海外旅行保険で治療・救援費用以外に使う可能性が高い項目は、
賠償と携行品です。
賠償は海外において、なんらかの形で第三者に損害を与えてしまい賠償
責任が発生したときに補償してくるもの、携行品は私物を盗難・紛失した
ときに補償してくれるものですが、クレジットカード付帯海外旅行保険の
場合、携行品に関しては通常の海外旅行保険と同様のレベルですが、
賠償責任に関してはかなり低い補償額になっています。
おおよそ2000万円ぐらいが相場ですが、これも実際に使わざるを
得なくなった場合、おそらく足りないという金額です。
(1億ぐらいに補償額を設定するのが普通です。)